大学時代は「学生フォーミュラ」という車づくりサークルでの活動に明け暮れていました。学生フォーミュラでは、ただ車を作るだけではなく、スポンサーを集めたり、コスト算出をしたり、作った車についてプレゼンをしたりと、さまざまなことが求められます。改めて思い返すと、ものづくり業界で必要な幅広い知識を得られた気がします。

学生フォーミュラの活動もあり、機械系エンジニアになりたいと考えていました。オークマの会社説明会では、技術について熱く語ってもらえ、自分の考え方に一番近しいと感じました。また、工場見学の際、若手社員とその上司がフランクに話しているのが印象的で、人間関係の良さ、風通しの良さを感じたのも入社動機の一つです。

ギャップはそれほど感じませんでしたが、何かにのめり込むタイプの人が想像していたよりもたくさんいました。たとえば、3Dプリンタを購入して会社だけではなく家でもものづくりに勤しんだり、天体望遠鏡を自作したり、釣りで全国大会に出場したり。定年後は畑仕事に精を出す人も多いとか…。

市場調査から企画、設計、製造、改善まで、一台の工作機械を5名程度のグループで受け持つため、自分の担当領域が広く、「この機械は私が作りました！」と言い切ることができます。加工精度が高くて、壊れにくく、メンテナンスもしやすい。さまざまな機能要件を満たすのはたいへんですが、その分大きなやりがいを感じています。

社内研修で「自分の身の回りの課題について、自分で変えられると思える箇所から変えていきましょう」と聞き、そこからマインドが変わりました。気がつけば、以前はどうしようもないと思っていた事象について、解決の糸口が見えてくるようになりました。劇的な変化ではないかもしれませんが、自分自身の成長を感じました。

仕事の幅を広げていき、「商品開発×業務改革」のコラボレーションを広く深く考えられる、社内で唯一無二の存在を目指しています。また、周囲のやる気を引き出す仕組みづくりにも注力しています。個人のスキルや経験に依存しない仕組みをつくることで、無理せず楽しく前向きに働ける環境になると考えています。

未来のことはあまり考えず、その時々で気になる分野にどんどん首を突っ込んできました。興味・関心が移り変わるタイプなので、今後もそのスタンスは継続するつもりです。最近は、リスキリングや資格試験にも力を入れています（技能検定マシニングセンタ、基本情報技術者、QC検定、Pythonでのデータ分析など）。

内気な人も多いですが、皆さん、親身に相談に乗ってくれます。上司と部下との間に壁はないですし、最近オフィス内をリノベーションしたことで、すれ違ったタイミングでのちょっとしたコミュニケーションが生まれやすくなりました。真面目で熱心、新しい技術の導入にも積極的で、「とりあえずやってみよう」と受け入れてもらえます。

私の所属する商品開発部は、スケジュールが1カ月ごとの管理で、有給休暇が取りやすい雰囲気があります。有給休暇は時間単位の取得も可能なので、平日の通院や子どもの行事などの対応もしやすく助かっています。上司が家族の予定で早めに仕事を切り上げるときもあるなど、皆さん柔軟に予定を調整しています。

就職活動ではさまざまな条件を検討する必要がありますが、純粋に自分がワクワクできることは何だろう、と考えてほしいです。興味があることにどんどん首を突っ込み、熱中していれば、いつのまにかその分野の専門家になっているかもしれません。そして、興味があることに取り組んでいると、いつの間にか大きな成長を遂げることができます。