顧客と社内をつなぎ、
工場の自動化に
新たな可能性を見出す。

PROJECT概要

今のような多品種少量生産の時代、多様化するニーズに合わせて、柔軟に対応できる製品をつくらなければ、消費者には受け入れてもらえない。オークマは顧客のニーズに合わせて動化ソリューションを提供し、それを進化させていく。

TALK MEMBER

ソリューション&システム技術部 システム技術課
2019年入社

荒木さん

ロボットと機械が融合した次世代ロボットシステム「アームロイド」など、旋盤の自動化を推進するセールスエンジニアとして、受注後の仕様変更対応や納入後のトラブルシューティングを行う。顧客の要望は具体的なときもあれば、抽象的なときもある。常に寄り添いながら、一緒にものづくりをすることに大きなやりがいを感じている。

ソリューション&システム技術部 システム技術課
2021年入社

吉田さん

マシニングセンタの自動化において、受注確定前の問い合わせ対応や技術提案、見積もり作成を担当。マシニングセンタ1台にロボット1体を取りつける1:1の組み合わせだけではなく、工場全体の自動化もある。その場合、数億円規模のプロジェクトになるが、付加価値を提供できるよう、強い使命感をもって業務に取り組んでいる。

STORY 01

特殊仕様を実現するために、
顧客と社内を齟齬なくつなぐ。

労働力不足の深刻化や原材料費の高騰などにより、製造業の生産性向上は喫緊の課題となっている。省人化・省力化に貢献し、汎用性にも優れた産業用ロボットは、自動化を進める上で欠かすことのできない存在だ。オークマにおいても、加工室内にビルトインされたロボットがワーク着脱と加工をサポートする「ARMROID(アームロイド)」など、さまざまな自動化ソリューションを提供している。

ただ、基本仕様のままで納入されることはほぼない。顧客が製造・加工するものや作業スペース、予算などに合わせて細かくカスタマイズするわけだが、「一つひとつ異なる特殊仕様を実現するのは、難しくもありおもしろくもある」と、システム技術課に所属する荒木は語る。営業担当に同行して顧客のもとを訪問し、技術的な視点から自社製品を説明したり、要望をヒアリングしたりするのが、セールスエンジニアである彼の主な業務だ。また、社内においては、機械や電気のエンジニアと相談しながら、具体的な仕様を詰めていく。

顧客と社内をつなぐセールスエンジニアに求められるのは、言葉を翻訳した上で双方に分かりやすく伝える、ということだ。ときに曖昧になりがちな顧客の要望を形にするため、社内には専門的かつ実践的な指示を出す。一方、顧客に対しては技術専門用語を使わず、噛み砕いて説明しなければならない。選ぶ言葉によってニュアンスが変わることもあり、本質から外れない伝え方に荒木は細心の注意を払っている。また、受注後の仕様変更や納入後のトラブルにも真摯に対応し、常に顧客に寄り添うことを心がけている。

STORY 02

長期化する商談の中でも、
根気強く丁寧なコミュニケーションを。

同じくシステム技術課に所属する吉田は、受注確定前の問い合わせ対応や技術提案、見積もり作成などを行っている。主にマシニングセンタの自動化を担当し、単体のロボットに加えFMSの拡販にも力を入れる。FMSは「Flexible Manufacturing System(フレキシブル生産システム)」の略で、一つの生産ラインで複数の品種を柔軟に製造するシステムを指す。なお、オークマは本社新工場の「Dream Site2(DS2)」において、ロボットとFMSによる72時間無人稼働を可能としている。

FMSが求められるようになった背景には、情報化社会の進展やライフスタイルの変化などがある。以前の少品種多量生産の時代は、一つの生産ラインにつき一つの製品を作っていた。しかし、今のような多品種少量生産の時代、多様化するニーズに合わせて、柔軟に対応できる製品をつくらなければ、消費者には受け入れてもらえないのだ。

時代の変化に合わせる、消費者のニーズに応える、といっても、顧客にとっては決して小さくない設備投資である。一朝一夕に決断、導入できるものではなく、必然的に商談期間は長くなる。1年、2年、3年と、吉田は根気強く丁寧に顧客とコミュニケーションを図りながら、抽象的な要望を具体的な仕様に落とし込んでいく。食い違いや誤解が生じないよう、商談内容は必ずメモし、データベースに保存した。そしてまた、荒木同様、社内との橋渡し役も果たす。顧客の要望を右から左に流すだけでは、セールスエンジニアの存在価値はない。なぜそのような機能が必要なのか、それによってどんな効果がもたらされるのか。特殊仕様に込められた意図を言語化し、伝えるようにした。

STORY 03

「機電情知融合」の開発で、
次世代型工場の実現を約束する。

複雑なプログラミングが不要で、熟練作業者が行っていた作業をロボットが代行する。あるいは、人とロボットの作業シェアによって生産効率を向上させる。オークマが提供する自動化ソリューションは、業界内で高い評価を得ている。しかしながら、現状が到達点ではなく、ニーズの掘り起こしを起点とした提案型ソリューションをさらに進化させる必要があった。

「顧客の要望を反映した特殊仕様の自動化システムが無事立ち上がったとしても、そこで満足してしまってはいけない」と荒木は言う。自らの手で工作機械やロボットを触って改善点を見つけ、よりよい仕様にブラッシュアップする。この先5年、10年と使っても不満がない、リピートしたいと思ってもらえるような仕様を追求する。机上ではなく、実際に現場で現物を観察し、現実を認識した上で、問題の解決を図っていく。

2年がかりで作り上げている、全長50メートルにもおよぶ自動化ラインの受注が決まったが、吉田はこの仕事に終わりはない、と感じる。たとえば、省人化・省力化だけではなく、もっと環境保全に貢献することはできないか。サステナビリティ時代においては、新たな付加価値とイノベーションの創出が重要になってくる。また、オークマ独自の自動化ソリューションを、日本国内にとどまらず海外に広く展開していくことも意義深いだろう。

機械だけではない、電気だけでもない。機械・電気・情報・知能化技術を融合させた「機電情知融合」の開発で、オークマが次世代型工場の実現を約束する。

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